2013年3月7日

ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日

『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』を観ました。
3Dでの映像エクスペリエンスが良いと評判でしたが、僕は2Dで観ました。IMAXでも観たかったんですがね~。最初は「絶対観たい!」と意気込んでいたわけでもなかったし。

ヤン・マーテル氏の小説『パイの物語』を原作にした作品です。
ちなみに、小説なので実話ではないですよ。

観終わったあと、映像美よりもストーリーがとても良くて、2Dでも十分楽しめました。
もちろん字幕で観たのですが、ちなみに吹替版だとパイ役が木村良平、ラヴィ役が藤原啓治、少年期のパイ役が矢島晶子さんと声優好きにも楽しめるというね。
なぜか情報が載ってないんだけど、ラヴィ役は藤原啓治じゃないの?(´・ω・`) 吹替版も観に行ってチェックするしかないかな~。まあ、藤原啓治のファンじゃないし、吹替はあまり好きじゃないから別にいいけど。




※以下、ネタバレを含みます。ご了承ください。


この映画作品の面白いところは、いきなりインタビューから始まってるところですね。
ネタに行き詰まった小説家が、壮年のパイ氏の自宅を訪れ、過去の遭難・冒険譚について話を伺うという形式。
原作小説は読んでいないので存じませんが、もし原作でもこの形式だったらぜひ読みたいなあ。
映画だからなおさら、「実際にあったかのような」語り口調で展開していく。ファンタジーにしてもSFにしても、物語に引きこませるには実にうまい手法ですよね。
興味を惹かれるのはもちろん、自分もあたかも同じ世界観のなかの住人の一人になったかのような没入感が得られます。

動物園といえば『幸せへのキセキ』もありました。
共通する点は「経営の苦しさ」。『幸せへのキセキ』ではなんとか立ち直せましたが、今作では厳しく、動物を売るというところまで追い詰められてしまいます。
売却地はカナダ。船に乗って出航です。

嵐による海難事故に遭い、パイと4匹の動物たちが漂流することに。
シマウマ、ハイエナ、オランウータン、ベンガルトラ。
ベンガルトラの名前は、リチャード・パーカーといいます。
リチャード・パーカー以外の3匹の動物は、哀しくも死んでしまいます(公式サイトに興味深いページがありました)。
それからパイとリチャード・パーカーは、227日間、大海原を彷徨うことになりました。

海が好きとはいっても、これはかなり過酷ですね。
発光体を持った水棲生物(クラゲ? ホタルイカ? プランクトン?)をクジラが飲み込むシーンはCMでもおなじみですが、圧巻でしたね。

一度船を見かけるんですが、救難信号打ち上げても気づいてもらえなかったり、「人喰いの島」なる怪しい島が出てきたり。
「人喰いの島」はかなり面白かった。そこを舞台にして別のストーリーが描けそうなくらいだ。

メキシコに辿り着いたパイは日本の船舶技師2人から海難事故の原因究明のために根掘り葉掘り質問を浴びせられますが、この2人の日本人技師が相当頭悪い(笑)
かなりマヌケ(大爆笑)

笑えないのが、彼らがパイの話をまったく受け入れず、信じず、自分たちの裁量と物語で強引に(あるいは有耶無耶にして)「辻褄を合わせよう」としているところ。
これは昨今の日本のダメな点のひとつで、原作小説にもこのシーンがあるとするならば、ヤン・マーテル氏はかなり穿った視点を持った鋭い人物であるといえますね。
脅迫メールの冤罪事件もそうですし、警察のみならず政治家(特に前総理)にもこういうところがあって、この2人の日本人技師はまさに日本の代表者なのです。
笑いながら、恥ずかしくもなった。日本にはこういう悪いところがあるということを気付かさせてくれる、予想外のシーンでしたね。

とても面白い作品でした。
先述のインタビュー形式がとても良いので、アカデミー賞で監督賞を受賞したのが理解できますね。
他の3部門に関しても文句なしでしょう。
まだまだ上映中の映画館も多いかと思いますので、「そんなでもないかなぁ」と思っている方もぜひ観に行ってみましょう。


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